ステージア研究会は、引き続き、「エレクトーンで鳴らせる楽器の指導書づくり」をしています。今回は、ピアノの仲間から。
エレクトーンには、「エレクトリック・ピアノ」という音色ボタンがあります。ビブラフォンとか鉄琴の仲間みたいなかわいらしい音がします。
あれ?生徒さんのおうちによくある「電子ピアノ」は生のピアノと同じ音がしますよね。名前は似ているけど、まったくの別物?と、わたしが首をかしげると、他の先生方がスマホに指を走らせます。
先生方がネット検索した結果は、
電子ピアノは、サンプリングした音を再生するもの。
エレクトリック・ピアノは、生のピアノと同じ発音の仕組みがあって、その音をマイクで拾って、電気的に増幅させるもの。
ということでした。
マイクで拾って、電気的に増幅させるということは、エレクトリック・ピアノのもともとの音は、小さいということですよね。生ピアノと同じ仕組みで音を出すのに、なぜ?と、また、わたしが首をかしげると、F先生が、教室にあったアップライト・ピアノのふたを開けました。
箱状の中には、たくさんの弦。
ハンマーでたたかれた弦の響きが、箱に伝わって共鳴し、箱の中の空気も共鳴し、音が増幅されるんだよ、と教えてもらいました。そして、エレクトリック・ピアノは、あまり共鳴しない造りになっているのだと思うよ、と。
エレクトリック・ピアノの仕組みは、ボディに箱状の空洞がないエレキギターみたいな感じかな、とイメージしました。
ピアノを弾いていると、鍵盤ばかりを見てしまいますが、今回のことで、中の弦や共鳴している箱にも意識を向けたい、と思うようになりました。
生のピアノでフォルテの音を美しく響かせたいときは、生徒さんにもふたを開けて見せて、楽器全体が、そして部屋がまるごと共鳴するイメージを持ってもらうといいかもしれませんね。
※ ご参考までに、打楽器に関するブログです。