聴奏〔耳で聴いた曲を再現演奏する〕のトレーニングを頑張っているSちゃんが、レッスンの合間に、「ゲゲゲの鬼太郎」の歌の出だしのメロディを弾き始めました。
半音階を含む難しいメロディなのに、正確に弾けていました。偉いですね!
まだ弾けない次のフレーズを模奏〔先生の指の動きを真似して弾く〕させたのですが、同じ高さの音が3つ続くところで、少し引っ掛かりました。
どうやら、Sちゃんが思っていたのと音が違っていたようです。
歌詞の語感につられて、同じ高さの音が続いても、高くなったり低くなったりして聞こえる人は多いようです。
たとえば、「げんこつ山のたぬきさん」は、出だしの「げんこつ山」は全部同じ高さです。
夫にクイズを出してみると、
私:「どこから音の高さが変わるでしょう?げんこつ山のーたぬきさんー♪」
夫:「うーん、やま?」
ですって。やはり同じ高さの音が続くようには聞こえないようです。
同じ高さに聞こえないのは、「同じ」と言っても、金太郎あめのようにそっくりな音が続いているわけではないからだと思います。
「げんこつ山」なら、「げん」は濁音の強さがあり、「こつ」は乾いた硬さ、「山」はゆったりとした解放感がある、と私は感じます。
メロディに同じ高さの音が続くときは、歌も口ずさみながら弾いてみてください。歌詞の語感によって音のトーンが変化して、音楽が生き生きとしてくると思います。
でも、聴奏では、語感に惑わされないように注意してくださいね。
※ ご参考までに、言葉と音楽、または歌と演奏に関するブログです。