鍵盤の数を数えていた生徒のK君が、「ドからシまで7つずつだから、ドレミやABC〔コードネームで使います〕だけじゃなくて、月火水木金土日で呼んでもいいんじゃない?」と、おもしろいことを言ってきました。
音名に曜日を当てはめるのなら、どの音を主音に持つかで、曜日ごとに調性のイメージをふくらませることができるかも、と心が躍りました。
たとえば、月曜日はト長調〔ソが主音〕。週の始めの朝のすがすがしさ。
金曜日はホ短調〔ミが主音〕。夜空の下で帰りの電車を待っている、ちょっとした疲れと安堵感。
土曜日はヘ長調〔ファが主音〕。休日の昼下がりののんびりした感じ。
なんてイメージしてみると楽しいです。
わたしは、調性ごとに色のイメージを持っていたのですが、他にも、7にまつわる言葉からイメージができないかと考えてみました。
7つと言えば、虹の色。虹の色はグラデーションだから、調性というより、ピアノでダンパー・ペダルを踏んだ時のハーモニーのにじんだ響きのイメージになりそうです。
それから、春の七草、秋の七草。春の方は、7つとも菜っ葉なので、それぞれに異なるイメージを持つのは難しいですね。秋の方は、なじみ深い草花もあるので、こちらは行けそう。ナデシコはやわらかい変ホ長調、桔梗はキリッとしたト短調、ススキはあたたかい変ロ長調。あら?なぜかフラット系ばかり思い浮かびます。
あとは、7つの海。太平洋は鮮やかなイ長調、南極海はぞくりと冷えたロ短調、北極海はキーンと凍った嬰ハ短調。こちらは、なぜかシャープ系が浮かびます。
ドからシまで7つ。スケールやカデンツの練習に飽きたら、新しい音名を考えて、調性のイメージをふくらませてみてはいかがでしょう。練習がちょっとでも楽しくなったらいいですね。